出産前から母乳が出るのは当たり前なの?母乳育児に向けて出産前から行う準備とは
妊娠中のママ、特に初めての赤ちゃんを育てるママは、まずは母乳で育てたいと思っていることでしょう。母乳で育てたいと思うことは、妊娠したママの本能でありごく当たり前であり素晴らしいことです。
妊娠中から、母乳育児にむけて適切で正しい準備をすることによりママたちはみんなスムーズな母乳育児が出来るようになります。
当たり前ですが人間は哺乳類ですよね。
なので、ママ達はみんな本来、母乳育児が出来るようになっているのです。妊娠後、胎盤の中で赤ちゃんが成長して行くと同時にママのおっぱい、乳房も授乳に向けて変化し準備しているのですよ。
目次
妊娠後から母乳を出すために変化していく乳房
妊娠すると、ホルモンが分泌され徐々に乳房は母乳を出すために変化していきます。外観面では乳輪、乳頭が黒ずんでくるでしょう。乳頭においては刺激にも敏感になり、ちょっとした刺激でも痛みを感じることがあるかもしれません。
また乳房は全体的に大きくなっていき、乳房全体に張りを感じるママもいるかもしれません。
まれなパターンですが、通常はお腹にできる妊娠線が乳房にできることもあります。それだけ乳房が大きくなろうとしていることだと思いますので、妊娠後には、大きさに合わせたブラジャーや下着に変えて対応してくださいね。
乳房の発達がいいママの場合、乳頭から白っぽい乳汁がでることがあります。
妊娠中にはまだ特別な対処や治療などは必要ありませんが、お風呂に入った時などにきちんと洗うようにし清潔にしておきましょう。
母乳育児のための準備。おっぱいケアをしよう
出産後からのおっぱいケアは大切なのはもちろんですが、出産前からもケアを行うことが大切です。妊娠経過に特に問題なく順調なママさんであればだいたい妊娠24週目頃から行うのがいいとされています。
まずは、マッサージ関係について。乳輪と乳頭をやさしくもみほぐすように行いましょう。マッサージ用のオイルで乳頭にパックしてから行うと少し強めにつまむようなことをしても痛くないと思います。
※オイルは植物性、馬油どちらでも大丈夫ですが、個々の皮膚に合うかを腕等でかぶれの確認を行ってください。
乳頭、乳輪に白っぽいかたまりがある場合は、マッサージをした後のふやけた状態で取り除きましょう。
この乳頭と乳輪マッサージをできれば1日2回行ってください。そうすると乳頭と乳輪が赤ちゃんがおっぱいを吸うときにとても吸いやすい柔らかさ(耳たぶくらいのやわらかさ)になっていきますよ。
お腹の張りが気になるママは、お昼の12時前後にこのマッサージを行うことをおすすめします。
この時間帯が一番お腹が張りにくい時間ですので。
乳頭の先端が陥没しているママの場合は、マッサージのときや入浴時など出来るだけこまめに先端をつまみ上げて外気に触れさせるようにしましょう。
こうすることにより赤ちゃんが吸いやすくまた清潔な乳頭が維持できるでしょう。
体を冷やさないようにしよう。注意すべきことは
妊娠中のママは、冷えには要注意です。たとえ夏であっても氷をたくさんいた状態での飲み物やアイスクリームの摂りすぎには注意しましょう。
食べ物についても、冷麺、ざるそばなどではなく極力温かいものを選んで食べるようにしてください。野菜サラダを食べるときにも、そのままではなく、少し面倒かもしれませんが煮炊きした状態がベストでしょう。
栄養面においても、バランスのよい食事を心がけてください。現在の日本の食生活においては、カロリーが不足することはまずありませんが、カルシウムと鉄分においては不足しがちとなりますので注意が必要です。
カルシウムは牛乳や乳製品から摂取しやすいですが、あまり摂りすぎると赤ちゃんのアレルギー体質になってしまうこともあります。
また、乳腺が詰まりやすくなることもあります。
丈夫な骨を作るためには、カルシウムと同時にミネラルも必要です。みそ汁、ひじき、かんぴょうなども日本食の基本となる食事を意識することにより効率よく摂取することができます。
料理の勉強、食品の知識を勉強できるいい機会と思って、意識しながらいろいろな食品を食べて赤ちゃんのために、元気で丈夫な体つくりを行いましょう。
体を外的な冷えから守るための服装においては、冬場の防寒はもちろんのことしっかりと行い、出来るだけ長時間の寒い所などの外出は避けましょう。また、とくにお腹から下の下半身の防寒は大切です。スパッツやマタニティーショーツなどのインナーをしっかりと着用してください。
夏場においては、室内のエアコンが効いた部屋などで過ごすことを想定し、露出の多い服装は極力さけてください。足元も素足にサンダルなどのスタイルを好ましくありません。外出時には、常に一枚羽織れるものがあるといいでしょう。
家族や周りの人たちに協力してもらうことも大切です
まずは、夫婦で赤ちゃんが生まれてくる前から、生まれてからの生活について事前によく話合いましょう。これから始まる育児について、不安なことわからないことなどを整理しておきましょう。
また、産後は実家へ帰り母親の協力を得ることもよくあるかと思います。産後1ヶ月ほどは一番ママが大変時期です。家事や身の回りのことは無理せず可能なかぎり手伝ってもらえる環境を作れるようにしたいですね。
この時期においては、甘えることは恥ずかしいこと迷惑なことではありませんから。
近くに、親戚や兄弟など気兼ねなく頼れる人がいない場合でも、最寄りの市町村役場、役所の窓口へ相談してくだい。
民間の育児サポートシステムの紹介が受けられます。
一人で悩まずまずは相談ですね。
また、育児サークルや産婦人科で同時期に出産したママなどと気軽に声を掛け合いながら、情報交換できるようなグループを作ることにより、ママ同士でお互いに励まし合うこともできるのでしょう。
ママが育児、授乳に専念できる環境を作ることで、赤ちゃんにより美味しい食事(母乳)を与えてあげることができ、元気いっぱいに育っていってくれるでしょう。
母乳育児へ向けての準備まとめ
●妊娠後から乳房は母乳を出すために変化していく
●出産前からおっぱいケアをしよう
●ママの体は冷やさないように
●家族や周りの人たちの協力を借りて育児しよう
妊娠してから、ママの体は母乳を作るための準備をはじめ、体も変化していきます。この準備には個人差がありますので、出産前から母乳がでるママもいますが、出ないママもいます。
あくまでも出産前は準備ですので、どちらかというと妊娠中から母乳が出始めるママは珍しい方ではないでしょうか。初産の場合はとくにレアなケースです。
ですので、妊娠中、臨月のときに母乳が出ない状態であっても全くあせることはありません。ママの体は赤ちゃんのためにいろいろな準備をしています。出産前には母乳よりも必要なことが優先されている状態です。
出産後にいよいよ母乳の出番となり、母乳が本格的に作られるようになります。母乳マッサージやケアなども母乳を出すには必要なことですが、一番の刺激は赤ちゃんに咥えて吸ってもらうことです。
赤ちゃんに繰り返し吸ってもらうことによりほとんどのママは母乳が出始めるでしょう。それぞれのペースで赤ちゃんと一緒に母乳育児を楽しみましょう。